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生きづらさ・人生の問題

発達障害の生きづらさから脱出する方法 ~認知の歪みをただす~

ガッツポーズをする女性

自分の認知の歪みに気づくだけで、自分が変わり、相手が変わり、世界が変わります。物の見方の枠組みをちょっと広げられると、狭く凝り固まった沼から解放されます。クライアントさんの認知の歪みが1回のセッションでこれだけ緩めるました、という実例をご紹介します。他人の認知の歪みが分かるようと、自分の歪みにも気づきやすくなります。

目次

認知の歪みをなくし、自分と世界をより正確に認識できれば、人間関係の生きづらさはなくなる

見方が変わるだけで、苦しみが苦しみでなくなる

発達障害で職場での人間関係の生きづらさに苦しんでいるツグミさん(仮名 40代会社員)と2時間半のセッションのお話を深い傾聴技術でお聴きし、シンプルで本質的な質問に思ったまま感じたままに答えていただいただけで、認知の歪みがほぐれました。
認知の歪みがゆるむだけで、人間関係の生きづらさ、苦しさがなくなり、自分のあり方や行動が自然に変わります。
認知の歪みがとれると、苦しかった問題が一瞬で消えることがよくあります。
ツグミさんは「自分の存在を客観視することができたら苦しみが苦しみではなくなる、という感覚が少しずつ分かってきた、という感覚になりました。」とおっしゃっていました。


目の前の現実がひらけてはじめて、認知の歪みの沼にはまっていたことに気づく

発達障害に限らず、認知の歪みは誰にでもあります。いつまでも悶々と重苦しい気分が続いているときは、自分でも気づいていない認知の歪みの沼にはまっているかもしれません。
「時空統合セッション」を受けたり、セルフセッションをするだけで、目の前の現実が全く違って見えたりします。そうやって目の前がひらけて初めて、自分の物の見方には狭くこり固まっていたことに気づきます。






自分の認知の歪みは気づきにくいが、他人の認知の歪みは分かりやすい

人間関係が難しいと感じるのはなぜ?

自分の認知の歪みは気づきにくいのに、他人の認知の歪みは分かりやすいです。
ツグミさんの認知の歪みがどのようにひろがったかを知ると、自分の認知の歪みにも気づけるかもしれません。
発達障害ゆえに、職場での人間関係に苦しんでこられたツグミさんが、セッションでご自身の認知の歪みにどう気づき、認知を広げたかの実例をご紹介します。






自分に厳しすぎる完璧主義からの脱却

私から見たツグミさんは、まっすぐで誠実でピュアな方ですが、他人にはとてもやさしいのに、自分に厳しい完璧主義な面があります。今回のセッションでも、「ほんの少しでも成長したい!こんなにダメな自分を何とかしたい」と苦しんでおられました。
しかし、2,3個の質問に答えていくうちに、この2年間で確かに変化し成長したご自身を発見されました。

自分の生きてきた道のりを正確に見ていますか?

2年前は、人前で話すことも怖く、仕事で大勢の前で話さなければならない時は、話す内容を徹底的に練り上げリハーサルし、録音をきいて改善して準備を整えました。しかし、直前に、吐き気に襲われトイレに駆け込み、落ちつきを取り戻すまでずっとトイレにこもっていました。
しかし、今では、人前で話すときにも、自分や聞き手を客観的に観察していることに気づきました。「私の今の話は、内容が甘いな」「あの人は興味なさそう。この人は熱心に聴いてくれている」と感じています。さらに、以前は人前で話すこと自体が大きすぎる目標だったのに、今では、話をすることの目的「聞き手の意欲を高め、具体的な行動の結果を出してもらう」に意識が向いていることにも気づきました。





確かな成長の感覚が自己肯定感を高める

たった2年間で人前で話すことの恐怖がなくなり、人前で話すことは、達成したい目的のための手段でしかないという意識に代わっていたのです。ツグミさんは、この大きな成長に初めて気づくことができました。
自己肯定感を上げるには小さな成功体験を積み重ねることが大切だ、と言われていますが、こんな確かな成長も成功体験として感じなくて、ダメな自分ばかりを見て、自分で自分の自己肯定感を下げ切っていたのです。





 


自分がどんなに深い悲しみを抱えているかに気づいてますか?

「母の人生を生きている自分」でありたいほどの深い悲しみ

イライラしている女性

母一人娘一人の過程で成長したツグミさんにとって、お母様が亡くなった悲しみははかり知れません。
母親と深く結びついている娘は、母の希望が自分の希望と同じになってしまうことがあります。そうすると、一生懸命生きているのに、自分の人生を生きていない感覚がどこかにあります。
ツグミさんにとっては、最愛のお母様の残したひと言ひと言に従って生きることが、お母様とともに生き続けることでした。だから、「母の人生を生きている私」は自分の好きなことやりたいことが分からなくなり、どう生きたいのかが人生が分からなくなってしまいます。
しかし、セッションの中で、ツグミさんは、母の人生を生きている自分を感じなければならないほどの深い喪失の悲しみを抱えていることに気づかれました。「母の人生を生きている私」でなければならないほどの苦しみの淵に生きている悲しみに直面されました。
そして、「母の人生を生きる私」を選択しているのはほかならぬ自分自身なので、正しく言えば、私は「母の人生を生きる私」という自分の人生を生きていることにも気づかれました。






深い悲しみとともに自分の人生を生きていることに気づく

さらに「母の人生を生きる私」を選択していることのメリットにも気づかれました。
母の言うとおりに生きているのだから、失敗したとしても自分の責任にはならない。
しかし、母の言うとおりに生きることを選択したのは自分なので、その選択の責任は母にはなくて、すべて自分にあるのです。
このように、事実をより正確に言語化していくだけで、認知の歪みから解放され、本当の自分に近づくことができます。
しかし、「母の人生を生きている私」という思いが間違っているのではありません。これは、事実を表している言葉ではなく、ツグミさんの絶望的な喪失を表している、悲しみの叫び声が言葉になったものなのです。
「母の人生を生きている」と思っていても、本当は、深い悲しみを抱えながら、必死で自分の人生を生きているのです。









自分を大切に生きたいのに、できない

ツグミさんは、長年摂食障害に悩んでいました。
セッションを始めてから大きく改善してきているにも関わらず、毎朝目が覚めると、ひどい自己嫌悪感に襲われていました。「自分を痛めつける過食をやめられない。私はなんてダメな人間なんだろう」という気持ちで一日が始まります。自分を大切にしたいのに、自己嫌悪・自己批判が止まりません。






「自分を痛めつける過食」に激しい自己嫌悪

人間関係がうまくいかないのはなぜ?

そこで食生活の現状を確認しました。
かつては、1日1回、ナッツ類だけを大量に食べて寝る、という生活でしたが、今は、栄養学の知識を実践し、栄養バランスを考えた食事になっています。
仕事が長時間に及ぶため、一日一回就寝前に大量に摂るので、消化のためにすべてをスムージーにしているとのことでした。栄養価的には相当バランスが取れています。
それでも、見た目の悪い食事をしていること、限界までの大量のスムージーを食べている過食症であり、自分を痛めつけることがやめられないと、自己否定していたのでした。




「自分を慰める宇宙食」を楽しむ心の余裕

私は質問しました。「それは本当に自分を痛めつけているのでしょうか?」
ツグミさんは、ちょっと考えてからこう聞き返しました。
「え、それじゃあ、自分を慰めているのでしょうか・・・?」
その通りです!!!
ご自分で深いところでちゃんと分かっているから、「慰め」という言葉が出てきたのではないでしょうか。
競争の厳しい職場で、発達障害の傾向を持ちながら、負荷の高い複雑な仕事を、しかも長時間、全身全霊でこなしているか緊張のストレスのまま、帰宅し、食事をし、わずかの時間だけで最低限の睡眠を確保しなければならない。
その異常なまでの緊張状態から自分を解放させる手段が、このご本人の言う「へんちくりんな、気持ち悪い大量の食事」なのです。
私は言いました。
「過食と呼ぶのは正確ではない。自分を痛めつけるため、というのも正確ではない。
正確に言いましょう!」
「自分を慰めるための宇宙食!!」
このネーミングを、ツグミさんはとても気に入ってくれました。









宇宙人としてこの地球で生きるには

ある発達障害の方は、人から「宇宙人みたい」と言われたことがあるそうです。私は人から言われなくても、自分を宇宙人だと感じることがよくあります。
スピリチュアル系の方が言う「○○星人」というのはピンときませんが、より正確に言うと、あなたも私も宇宙人です。だって、地球は宇宙の中に浮かんでいる星なので、宇宙に住んでいる私は、正真正銘の宇宙人です。

宇宙人として地球に生きるつらさ

断ち切るべき人間関係

宇宙人が、この時代のこの地球のこの日本のこの地域・職場で生きるということは、それはそれは大変なことです。
まずは、自分が宇宙人であることを認めましょう。宇宙人だから、みんなの価値観、ルール、常識が分からないのは仕方ないですよね。でも、この時代のこの地球のこの場所で生きるよりほかない。みんなに合わせようとしているのに、合わせられない。だって宇宙人だから仕方がない。



宇宙人が地球で生きる面白さ

宇宙人の目でこの地球生活を見て味わえば、少し気が楽になります。
異郷で生き抜く宇宙人だと自覚しては、自分で自分を慰めながら、生きていきましょう。
みんなとは違ってヘンテコに見える食習慣は、宇宙人が自分を慰めるための宇宙食なのです。
「自分を痛めつける過食」が「自分を慰めてくれる宇宙食」という名前に変われば、定義が変わり、はたらきが変わります。
自己嫌悪の原因だったものが、見え方が変わると、自分を支えてくれる土台になるのです。







打算で結婚してはいけませんか?

一人で生きる恐怖から結婚を望むのは打算ですか?

まとめ

ツグミさんには結婚願望がありますが、なかなか行動に移せません。
理由を聞くと、
「結婚とは好きになってするものなのに、私の結婚願望の根底には一人で生きる恐怖があります。恐怖から逃れるために結婚したいという打算は間違っている」
どこまでも、純粋でまじめなツグミさんです。








人は誰もが一人で生きる恐怖をかかえているから、人と深くつながれる

人間関係で大切なこと

私は言いました。
「断言します。一人で生きる恐怖があるから、人は結婚するのです!」
認知の歪みをほどくために、主にシンプルで本質的な質問を用いますが、この時は、ツグミさんの偏った思い込みを、バッサリ切りつけました。
どんなに好きで愛し合って結婚したと思っている人でも、その根底には一人で生きることの恐怖が必ずあるのではないでしょうか?
それは、集団で生きる人類の特性に組み込まれている本能レベルの感覚です。
私自身、一人で生きるのは本当に怖いです。
実際、婚活中のクライアントさんたちも根底には一人で生きる恐怖をみんな抱えています。
女性は「お金に困らない生活がしたいから結婚したい」
男性は「老後の世話をしてくれる人が必要だから結婚したい」
と、話す方が大勢います。
これは打算的な結婚願望のように聞こえますが、「一人で生きる恐怖」から出た素直な願望です。
「一人で生きる恐怖」からくる結婚願望を打算だと非難するより、「一人で生きる恐怖」を感じている自分を認めて、誰かとつながることを選べばいいのです。
人は喜びよりも悲しみで深く人とつながれるのです。





まとめ
自分の物の見方がより正確になるだけで、現実がひらける

自分の認知の歪みに気づくだけで、自分が変わり、相手が変わり、世界が変わります。
自分の認知の歪みにどこまで気づけるか?が勝負どころですね。
自分の物の見方の枠組みをちょっと広げられるだけで、狭く凝り固まった沼から自分を解放させることができます。
自分の物の見方が正確になればなるほど、自分が変わり、相手が変わり、人生が変わるのです。
自分で自分の認知の歪みに気づいていくこともできます。しかし、セッションでは、たった1回のセッションで、ツグミさんの認知の歪みをこれだけ緩めることができます。共同作業だから、最速最短で自分の無意識にある歪みにまで気づくことができるのです。



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